地方都市の夕景

音楽と写真

さよならリコーフレックス

4月に、二眼レフカメラリコーフレックスを買った。12000円で。八重桜なんかを撮ったような記憶がある。購入した動機というか理由というのは、レトロな外観、そして上から覗く撮影スタイル。つまり完全に見た目だけである。

そして、モノクロ1本、カラーネガ3、4本分くらいしか撮らずに、というかそもそも持ち出すことすらなく、半年の時が過ぎた。やはり小さくて軽くて鞄に入れやすい、というカメラでないと持ち歩かない。おまけに、リコーフレックスは露出計もないし、操作もフルマニュアル。ほぼ絞り優先AEしか使わない人間には、露出の勘なんて無い。マニュアルフォーカス自体はα7Sで慣れているが、いつもピーキング機能やピント面拡大に頼っているというのもあり、ルーペを見ながらピントを合わせるのは億劫(それでもピントは大体合っていたが)。そんなこんなで、結局使うのは35mmのフィルムカメラばかりとなり…防湿ケースの肥やしになるくらいなら、ということで売ってしまった。10000円で。送料とか手数料、差し引き4000円ほどで半年間レンタルしていたと考えれば…果たして安いのか高いのか。

カメラは所詮道具に過ぎなくて、大事なのは出て来る写真の方だ。そして道具というのは何も考えないでも、自分の手足のように使いこなせるものでなければならない。二眼レフカメラの扱い方も、使っているうちにまぁまぁ慣れてきてはいたけれど、やはりフルマニュアルというのは、露出を測って、絞りを決めて、シャッタースピードを決めて、ピントを合わせて・・・と、時間がかかる。他のカメラだったら、絞り優先AEで、ピントもAFだからこれらの手間は一瞬で解決する。当たり前だ。そういう理由で廃れていったカメラなのだから。こんな不便なカメラをわざわざ使っているのは一部の愛好家だけだ。

ということで結局手放してしまった。二眼レフって、真四角写真って良いなぁと思ったのは、川内倫子の写真集を見た影響だった。

うたたね

うたたね



倫子さんぽくはならなかった。フィルムはPRO400H。
写り自体は悪くない。というか、かなり良い。独特なボケ味。
そして絞り開放付近だと四隅はグルグルボケになる。



モノクロ。そもそもモノクロ自体を殆ど撮らない。
巻き上げを忘れて多重露光してしまった、というミスも何度かあった。



フィルムならではの柔らかさ、そして階調表現においては、35mmなんか比較にならない。
やはりブローニーフィルムというのは独特な良さがあるなと写真を見ていて今思った。


けれど、やはり自分の撮影スタイルには合わなかったなぁというところ。


ホルガがあるので、ブローニーフィルムは残してあるけれど、ホルガも殆ど使わないなぁ。というのも、結局晴れた昼間でないと使えなくて、晴れた昼間に撮影する機会がなかなかないから。そして一度しか無いような撮影機会に、ホルガだとまともに撮れているかが不安過ぎる…。

ホルガも、ブローニーフィルムも全部売ってしまおうか、どうしようか。敢えてホルガオンリーでポートレート撮影するのも面白いかもしれないが。そういう実験性の高いことでもやらない限り、自分の写真はなかなか変わっていかないかもしれない。

そういえばブローニーは現像が即日には上がらないというのもマイナス点だった。


花火

花火

Cui Cui

Cui Cui

川内倫子さんの写真集はオススメです。